こんばんは、たかしんです。
今日のタイトルは「保険好きの日本人」。
意味が分かる方は十分なマネーリテラシーの持ち主です。
人生の3大支出
人生の3大支出と言えば一般的には住居取得費用、教育費用、老後の生活費用ですが
もう一つ人生において大きなウエイトを占める支出を忘れています。
生命保険や医療保険などの保険料です。
多くのデータが表している通り、日本人は保険が大好きで多くの保険に加入しています。
生命文化センター「平成30年度生命保険に関する全国実態調査」によると
日本人は一世帯の平均で年間38万円もの保険料を支払っています。
これが仮に40年続けば1520万円です。教育費用にも引けを取らない額ですよね。
私の周りにも、月に数万円の保険料を支払っている人が沢山います。
ではなぜ日本人はこんなに保険に入りたがるのでしょうか?
病気になった時のお金が不安だから?
保険のお姉さんに勧誘されたから何となく?
昔からの付き合いで?
色々な理由があると思いますが、その根底には同じ理由があると思います。
マネーリテラシーについて
それはお金に対する「知識不足」です。
日本人のマネーリテラシーは世界と比べても、かなり低く危機的な状況です。
日本ではお金の話をすると、「いやしい」とか「はしたない」と敬遠されがちです。
学校では国語・算数・理科・社会は習っても、「お金」という授業はありませんでしたよね。
この様な状況では、日本人のマネーリテラシーが低くて当たり前です。
残念ながら、現在の日本の風土や仕組みがそのようになってしまっているのです。
一方アメリカでは小さい頃からお金についての教育を受けたり
誕生日に親から株券を譲り渡されて資本主義の仕組みを学んだりと
お金に対する教育が行き届いています。
裸一貫では立ち向かえません
資本主義経済の世界で生きていく上で、お金に対する正しい知識がない人は世間から搾取される一方です。
保険会社に限らず多くの企業があの手この手を使って
沢山の不要なモノを売りつけあなたの財布からお金を抜きとることを考えています。
この様な弱肉強食の世界に、知識武装せずに裸一貫で突っ込んでいったのでは
骨の髄までしゃぶり尽くされて終わりです。
したがってまずはマネーリテラシーを身につけるところから始める必要があります。
今回は民間の保険の必要性について正しい認識を持って頂ければと思います。
実はこんなにもらえるお金
結論から言ってしまうと、一部の人と場合を除いて
「民間の医療保険には入らなくて大丈夫」です。
日本には健康保険をはじめ、数多くの社会保障システムがあります。
その守備範囲の広さと手厚さは、他国に比べてもかなり充実しています。
例えば病気になった時。日本には「高額療養費制度」があり
多額の医療費がかかってしまっても、自己負担は最大10万円ほどの支払いでOKになります。
また病気や怪我で働けなくなってしまった場合についても
「傷病手当金」が18ヶ月間に渡って(平均月収の3分の2の額)支払われます。(ただし会社員に限ります。)
保険会社のCMを見ていると
「病気になった時にお金が払えなくなったらどうしよう」
と不安になってしまいますが、上記のように
国が助けてくれることを知っておけば、その不安も和らぐはずです。
それでも保険に入りますか?
よく考えてみて下さい。
保険会社のCMって頻繁に流れていませんか?
ゴールデンタイムにあれだけのCMを流すのには莫大な広告料がかかるはずです。
また、某大手保険会社は丸の内の一等地に巨大で立派な自社ビルを構えています。
では、それらのお金はどこから出ているのでしょうか。誰が払ったお金でしょうか・・・。
それだけ、民間の保険は売り手が儲かるように出来ているということです。
検討すべき保険はこれだけ
ただし、入った方が良い保険も3つだけあります。
掛け捨ての生命保険
1つ目は妻子を持つ世帯主にかける掛け捨ての生命保険です。
もし万が一、一家の大黒柱がこの世を去り収入が無くなってしまえば
残された妻子は苦しい人生を歩みかねません。
そんな事態にならないよう、働き盛りで妻子を持っている方は
掛け捨ての死亡保障を持っておくことをお勧めします。
ちなみにいくらかけるべきかという問いについては
妻子が不自由なく生きていく上で必要な金額の内
遺族年金等の国や会社から貰えるお金で賄いきれない部分をカバー出来れば十分です。
自動車保険(除く車両保険)
2つ目は対人対物の自動車保険です。
もし事故を起こして相手を死亡させたり、後遺症を負わせてしまった場合は
億単位の賠償金を支払わなければなりません。
そんな大金は普通用意出来ませんので、もし保険に入っていなければ
賠償金の支払いの為に一生を棒に振る事になりかねません。
そのような状況を防ぐ為にも自動車保険には入っておくべきです。
(車両保険を付けなければ保険料も安く抑えられます。)
火災保険
3つ目は火災保険です。
ローンを背負ってまで購入した家が、火事にあって焼失してしまい
ローンだけが残るという悲惨な状況は避けるべきです。
また借家の場合でも自分の責任で火事を起こしてしまった場合
多額の賠償金を支払うハメになりかねません。
火災保険は非常に少額で加入出来ますので、必ず入っておきましょう。
負のループから抜け出そう
病気になった時の為にと多額のお金をつぎ込む位なら
その分を現在の健康増進の為に投資した方がよっぽど確実なリターンが得られます。
起こるかもわからない未来の病気の為ではなく、今現在の健康の為にお金を使いましょう。
病気になった時のお金が心配だからと、保険にお金をつぎ込む
→保険にお金を払いすぎてお金が貯まらない
→貯金が無く病気になった時のお金を賄えないので保険に入る
→・・・・・以下無限ループです。
このループを抜け出したくありませんか?
ただし公的保障があるとは言え、万が一の際の手出しがゼロという訳ではありませんので
現在貯蓄が全く無いという方は、まずは生活防衛資金を貯めることから始めて下さい。
それが貯まるまでは最低限の保険に加入しておいても構いませんが
ある程度の貯蓄が出来たら解約してしまいましょう。
高い保険料の支払の為に朝から晩まで働いてお金を稼いだ挙句
それに伴う不摂生な食事や不規則な生活が原因で体を壊してしまっては本末転倒ですよね?
まとめ
日本人は保険にお金を払い過ぎです。
その原因の一つは、日本人の多くが正しいお金の知識を持っていない事にあります。
日本には、万が一の時に役立つ非常に手厚い公的な保障が充実しています。
ある程度の貯金があり、かつそれらの仕組みをしっかり活用すれば、民間の保険に入る必要はありません。
まずはその事をしっかり認識して下さい。
保険の事だけに限らず、きちんとしたマネーリテラシーを身に付け、本当に必要なものにだけお金を払うようにしていきましょう。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
それでは。